ハプニングバーでは、その日に初めて会った人と親しくなることがあります。性病は症状が出ないことが多く、気づかないまま人にうつしてしまうこともあります。自分と相手の体を守るために、コンドーム・性病検査・潤滑剤(ローション)の 3 つを、厚生労働省・自治体・WHO などの情報からまとめました。

  • コンドームは最初から最後まで:口でするときも使い、相手が変わったら新しいものに替える
  • 症状がなくても性病検査を受ける:うつってから検査でわかるまでの時間をあけて、定期的に
  • 潤滑剤は水性かシリコーンのもの:乾いたままだとコンドームが破れやすくなる。油性のものは使わない

コンドームは最初から最後まで

コンドームは、精液や膣分泌液が粘膜に触れるのを防ぐので、性病の予防に有効です(厚生労働省)。性行為のたびに、最初から終わりまで着けましょう。

口でするときも使う

性病は、口でするときにもうつります。口から性器へも、性器から口へもうつります。厚生労働省は、口でするときも男性器にはコンドームを使い、女性器にはラップなどを使って口と性器が直接触れないようにすると、うつるリスクを減らせると説明しています。のどにうつった淋菌・クラミジアは、ふつう症状が出ません。

正しい着け方

自治体の案内(船橋市・広島県)から、着け方と扱い方をまとめました。

  1. 箱に書いてある使用期限を確かめる
  2. 爪で傷つけないように、袋からていねいに取り出す
  3. 先の精液だまりを軽くつまんで空気を抜き、裏表を確かめる
  4. 性器が触れる前に、根元までかぶせる
  5. 射精したらすぐに抜き、精液がもれないようにティッシュなどに包んで捨てる

一度使ったコンドームと、着けるのに失敗したコンドームは使い直さずに捨てます。相手が変わるときも、新しいものに替えましょう。

持ち歩き方

  • 熱に弱い:車の中など、高温になる場所に置かない
  • 圧力やこすれに弱い:財布やズボンのポケットに入れず、ハードケースに入れて持ち歩く
  • 防虫剤と一緒にしない:薬品が袋にしみて、破れやすくなる

コンドームでも防ぎきれない病気

コンドームで、すべての性病を防げるわけではありません。性器ヘルペス・梅毒・尖圭コンジローマ(HPV)は、コンドームで覆われていないところにできた病変からもうつるため、コンドームで防げるのは病変が覆われているときだけです(アメリカ CDC)。コンドームを使っていても、検査は受けましょう。

A 型肝炎・B 型肝炎は、ワクチンで予防できます。ピルは避妊のための薬で、性病は防げません。

症状がなくても性病検査を受ける

性病は、症状がなくても感染していることがあり、気づかないまま人にうつしてしまうこともあります。一度治っても何度でもうつり、相手が治療していなければまたうつります(厚生労働省)。ハプニングバーで遊ぶなら、症状がないうちから検査を受けるのが、自分と相手を守るいちばん確かな方法です。

うつってから検査でわかるまで

うつってすぐに検査を受けても、正しい結果は出ません。保健所が案内している、心配なことがあってから検査を受けられるまでの時間です。

病気 受けられる時期
淋菌 7 日たってから
クラミジア 3 週間たってから
梅毒 30 日たってから
HIV 60 日たってから

淋菌・クラミジアは尿(女性は膣のぬぐい液)、梅毒・HIV は採血で調べます。

HIV は、陰性だったときも、感染していないことを確かめるため 3 か月以降にもう一度受けることがすすめられています。病気ごとの症状と検査は「性病の種類」にまとめています。

のどの検査も

口でしたことがあれば、のどの検査も受けましょう。のどの淋菌・クラミジアはふつう症状が出ず、のどから採ったもの(うがい液など)で調べます。

受ける時期を決めておく

  • 相手が変わったあとと、コンドームが破れた・外れたあとは、上の時期をあけて受ける
  • 遊び続けるなら、症状がなくても受ける時期を決めておく(誕生日や季節の変わり目など、覚えやすい時期にすると続けやすくなります)
  • 陽性だったら、相手にも伝えて一緒に治療する

どこで受けるか

保健所では、HIV と梅毒の検査を無料・匿名で受けられ、クラミジア・淋菌も調べるところがあります。予約なし・匿名で受けられるクリニックや、家で検体をとって送る郵送キットもあります。調べたい項目と住んでいるところから、料金を比べられる「性病検査はどこで受ける?」にまとめています。

潤滑剤(ローション)を使う

潤滑剤は、コンドームを破れにくくするためにも使います。WHO などの資料によると、コンドームが破れた理由として 2 番目に多く挙がったのは「潤滑が足りない・乾いていた」ことでした。アナルセックスでは、水性の潤滑剤を足したときにコンドームが破れたのは 3% で、足さなかったときは 21.4% だったという研究があります。

選び方

  • 水性:ラテックスのコンドームに使える。いちばん多く売られている
  • シリコーン:ラテックスのコンドームに使える。水性より値段が高い
  • 油性:ラテックスのコンドームには使えない。ラテックスがすぐに弱くなり、破れやすくなる

ラテックス(天然ゴム)のコンドームを使うときは、油性のものに気をつけましょう。油性のものは、潤滑剤として売られているもの以外にも身の回りにたくさんあります。

  • コンドームと使わないもの:ベビーオイル・食用油・ワセリン・ハンドクリームやボディローション・日焼け用のオイル・痔の薬など
  • ポリイソプレンなど、ラテックスでなくても油性に弱いコンドームがあります。使える潤滑剤は、コンドームの箱の注意書きで確かめましょう
  • 水性の潤滑剤には、傷まないように防腐剤が入っていて、人によっては刺激やかぶれの原因になります。しみる・かゆくなるときは使うのをやめましょう

途中で乾いてきたら潤滑剤を足し、痛いときは無理をせずにやめましょう。

コンドームが破れた・外れたとき

  • 妊娠が心配なとき:緊急避妊薬は、性交から 72 時間以内に飲む薬です。2026 年 2 月 2 日から、処方箋なしで薬局でも買えるようになりました。研修を受けた薬剤師から説明を受けて、その場で飲みます。売っている薬局は厚生労働省の一覧で探せ、在庫と薬剤師がいるかを先に電話で確かめるようすすめられています。
  • HIV が心配なとき:HIV にうつったかもしれない行為から 72 時間以内に抗 HIV 薬を飲み始め、28 日間飲み続けて感染を防ぐ「曝露後予防(PEP)」があります。日本では性行為のあとの PEP は承認されておらず自費で、エイズ治療・研究開発センター(東京・新宿)では、初診料と 28 日分の薬で 30 万円ほど(税別)かかります。
  • 性病が心配なとき:上の「検査を受けられる時期」をあけて、保健所か病院で検査を受けましょう。

相手の同意など、お店で守りたいことは「ルールとマナー」にまとめています。

出典